◆医学科4年 中嶋 広太
6月末から約5週間、ハノーバー医科大学の生化学の研究室で実習を行いました。初めは実験について英語で説明されることに理解できるか不安がありましたが、非常に熱心に教えて頂き、問題なく研究を行うことができました。研究室のテーマは糖尿病で、私が携わったのは遊離脂肪酸の細胞毒性についての研究でした。内容としては主に、ラット膵島β細胞を用いて様々な脂肪酸を与えた際
の細胞活性の変化を調べました。また教授からのリクエストで日本の医学生?医師について研究室のミーティングでプレゼンする機会があり、ドイツと日本の間の違いや共通点について学ぶことができました。他に数日間ではありますが、移植外科で肝臓移植の手術等を見学させて頂きました。手術見学はもちろん、病院での実習自体が初めてであったため、戸惑うことばかりでしたが、実際の現場を知ることができ、臨床の勉強に対して非常にモチベーションが上がりました。休日には、寮に滞在している他の学生と交友を深めたり、ドイツ国内の都市や近隣の国を旅行したりと非常に充実した時間を過ごせました。
一か月以上海外で過ごした中で自分にとって印象的だったことは、日本を外国から見ることができたことです。普段日本の中からは気付くことのできない、日本とヨーロッパの国のそれぞれの良さを知ることができました。自国を外から見る視点を持て、自分の中で一つ大きく成長できたと感じています。
今回の留学は私にとってかけがえのない経験になりました。最後にこの場を借りて、留学にあたってお世話になった全ての先生方、職員関係者の皆様に心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
「医学部だより第29号」より転載