生成AIを活用するための基本方針について

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疯狂体育,疯狂体育app下载5年6月20日


生成AIを活用するための基本方針


徳 島 大 学 長   
  河 村 保 彦


 徳島大学は、「深く輝く、未来を紡ぐ大学へ」とのINDIGO宣言を公表し、そのあるべき姿を具現化すべく行動して参ります。本方針は、これら大学が担うミッションと社会情勢に照らして、本学の構成員が適切に生成AIと向き合い、協働していくための基本的な考えを示すものです。

1.生成AIを適切に活用します
 人工知能(AI)研究に基づく技術は、既に多数の社会実装がなされ、誰もが直接的に活用できる段階に進んでおり、世界規模でその勢いは加速しています。これによりAI研究者以外の人々も普段誰もが使う自然言語でAIと対話できるようになり、入力に対して人間と遜色ない高品質で均質な出力を体験できるようになりました。インターネット、検索エンジン、スマートフォン、クラウドサービスなどと同様に、生成AI(Generative AI)が私たちと日常的に協働できるパートナーとなることが期待されています。
 徳島大学は、この生成AIの大きな潮流を建設的に捉え、組織としての活用を重視し、大学の構成員は、教育?学修活動、研究において自らの知性を高め、社会貢献活動や業務運営においては効率や品質、効果を向上させるために適切に活用します。

2.生成AIの課題と注意事項を共有します
 現在、文章やプログラムコード、画像生成など対話形式で利用するサービスには、生成AI自体に内包する課題と、活用する人間側の課題があります。例えば、前者には、生成された内容に虚偽(AI Hallucination)、矛盾、古い情報、倫理的な問題等があり、後者には、生成AIに対する入力(prompt)と出力(response)の課題や注意点があります。入力の段階では、未公開データ、機密情報、個人情報など、公開できない情報を利用規約等で確認?理解せずに入力してしまう行為が問題となり、出力の段階では、応答内容の真正性を確認せず、人間が自ら創造したものとして不適切に使用する行為が問題になります。
 徳島大学は、刻々変化する生成AIを取り巻く状況を注視しつつ、これら一連の課題等を確実に各構成員が認識し、以下の注意事項にそって活用を図ります。

◆注 意 事 項
?生成AIを利用する際は、本学関係規則や法令等に照らし合わせて適切に利用する。
?利用する生成AIの利用規約を確認の上、権利関係(著作権、肖像権、商標権、意匠権等)に注意する。
?原則として、生成AIに入力した情報を学習させない設定が可能なサービスを利用する。
?生成AIに情報を入力する場合、プライバシーに配慮し、業務で得た機密情報、未公開情報、個人情報、本学の信用を失墜させる恐れのある情報等は入力しない。(未公開の論文や研究内容、特許出願に関する機微情報、倫理的?社会的に問題がある情報等を含む。)
?生成AIから得た情報を利用する場合、生成された情報は、必ず信頼性や正確性を確認?評価する。また、品質や倫理性を常に考慮し、利用者自身が責任をもって取り扱うこと。
?ブラウザから生成AIを利用する際は、設定状況を確認する。
?OSや文書編集ソフトに組み込まれた生成AI機能を利用する際は、問題ない情報であるか確認する。

3. 本学の活動毎の方針を公開?更新していきます
3.1 教育での活用
?生成AIにより作成された内容をもとに自らの考え方を整理、または学びを深めるため、効果的な活用を検討する。
?教員は生成AIの極めて高い有用性から、今後、生成AIが多用される社会で活躍する学生を指導するにあたり効果的な活用を検討する。
?学生は課題レポート等の答案に生成AIの出力をあたかも自らの考えとして転載しない。
?学生は教員の指示に基づき活用する(教員が利用を認めない場合も含む)。
?教員は成績評価等において、学生が生成AIを利用すれば答えが得られるような課題を控える。
3.2 研究での活用
?研究者の創造的活動支援のため、有用な活用を検討する。
?所属学会の行動規範や投稿先の投稿規定等を常に注視し、それらに違反しない。
3.3 社会貢献(地域連携?産学連携) での活用
?特許情報検索等の知財業務効率化のため生成AIの積極的な活用を検討する。
?地域連携活動の情報提供、住民?自治体等との意見交換?対話補助、コンテンツの作成支援など、プロジェクトの推進に効果的な活用方法を検討する。
?企業の課題抽出や消費者のニーズ把握、アイデアの創出支援などに利用し、共同研究の推進、社会実装を加速させるなど、産学連携活動における効果的な活用方法を検討する。
?安心?安全で信頼性のあるAIの社会実装の推進のため、AIの仕組みや活用のための知識やスキルを学べる機会を積極的に提供する。
3.4 業務運営での活用
?生成AIの利用上の注意点を十分留意して、業務改善及び業務効率化の観点から生成AIの積極的な活用を検討する。

 注)本方針については、生成AIをとりまく社会状況や学内の意見等を踏まえながら継続して検討を行い、必要に応じて見直すとともに、生成AIの適切な活用が図れるよう情報共有を行います。

お問い合わせ先

学術情報部情報企画課
電話番号:088-656-8131
メールアドレス:jokikakuk@tokushima-u.ac.jp

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