特殊光を用いたがんの新しい内視鏡診断と光治療法の開発―特殊光を用いてがんの新しい診断や光治療を目指す―
ビジョン
?がんに特異的に発現する分子を標的とした新しい蛍光 (光感受性物質)プローブを開発し、蛍光内視鏡(以下「内視鏡」)を用いてがんの新しい診断を行います。また、内視鏡を用いて光照射によるがんの光治療を目指します。
?生体に優しい近赤外線領域の波?を使うことを目指しています。がんの高感度な診断のみならず、がんに対する治療として、これまでの手術、化学療法、放射線療法に比べて体に優しい光照射による光治療を目指しています。
実現に向けたミッション
?がんに特異的に結合する抗体やその改変体を作製し、蛍光色素を結合させて新規蛍光プローブを合成します。
?近赤外光により、がんの蛍光観察?治療が可能となる内視鏡を作製します。
これまでの取組?成果
?がんに特異的に結合する抗体Aを見出し、その分子イメージングにおける有用性及びがん治療における有効性を示しました。また、抗体Aの有効性や特異性を高めるために抗体A'を作製し、診断と治療における有効性を検証しています。
?特定の波長のレーザー光源装置を作製するとともに、特定の蛍光を受光するカットフィルター装置を作製し、光源装置と合わせることによりがんを特異的にイメージングできることを確認しました。
2021年度の取組
?小動物の腫瘍移植モデルにがん特異的抗体A’を投与し、分子イメージングにおける有効性、安全性、感度、特異度、代謝を検証します。また、小動物の腫瘍移植モデルに抗体A’を投与し、光治療の有効性を確かめます。さらに、抗体A’の量とレーザー照射量の関係を調べ、適切な条件を検証します。
?これまでに作製した近赤外光源装置及びカットフィルターにより、腫瘍の分子イメージングや光治療を安全かつ有効に実施できるかどうかを検証します。また、大動物を用いて、安全に移植腫瘍のイメージング診断や光治療を実施できるかどうかを検証します。
主な担当者
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大学院医歯薬学研究部/教授 |
大学院医歯薬学研究部/准教授 |
大学院医歯薬学研究部/大学院生 |