学校に向かう途中、動物を見かけると何か今日1日いいことがあるように感じる。
読売新聞で、医療ルネサンス”動物のちから”というタイトルの連載が始まった。7回のシリーズである。第1回目は、小児がん治療のため国立成育医療研究センターに入院した楓(かえで)さん(12歳)。抗がん剤投与で具合が悪くオンラインでの授業中も上の空の中、救いは1頭の犬の存在だった。「ベットの隣にいてくれるだけで、気持ちが落ち着くんです」。コロナ禍で面会が制限され、無機質な入院生活を送る中、22年9月に退院するまで心のオアシスのような存在だったと綴られていた。医療機関や学校などの施設(ファシリティ)で常時活動する使役犬を「ファシリティドック」と呼ぶ。医療機関では「動物介在療法」として治療計画に組み込まれ、専門の訓練を受けて働いている。第2回目は、東京都立小児総合医療センターに小児がんで入院していた香生凛(かいり)ちゃん。他の臓器への転移のため手術はできなく、抗がん剤治療が始まり辛い日々を過ごす中、病院の中で子供が犬と楽しげへ遊んでいる風景を見かけた。香生凛ちゃんは、すぐさま主治医に「私もあの犬に会えないの?」とせがみ犬との交流が始まった。ベットの上で頭を撫でるなどスキンシップを重ねた。母親は、「妹がいなかったので、アイビー(犬)にはお姉さん気分で接していました」と振り返る。ファシリティドックによる効果を数字では示しにくいが、導入した静岡県立こども病院などの研究では、子どもたちが終末期の緩和ケアを受ける助けになったり、治療に前向きになったりする効果があったとしている。
子どもとファシリティドックの話に加え、読売新聞のヨミドクターコーナーでは、ペットと暮らせる特別養護老人ホーム「さくらの里山科」での看取り犬の話も時々掲載されている。
動物は人を癒す“ちから”を持っている。一時期は、ペットとしてSONYのaibo(犬のロボットペット)をと考え抽選に申し込んだことがある(当時は抽選で当たらなければ購入ができなかった)。Aibo本体自身も30万近くする上、オプションや保証等入れると50万円を超える勢いだった。自転車に乗っていても動物を見かけるし、猫カフェの窓からもネコの姿を見ることができる。それでもある程度満足できる。小さい子供は、病気の時、自身の症状を言葉としてうまく言葉として表現することが難しい。細かな感情も同じかもしれない。ある日、パン屋でアルバイトをしているTさんから、「アンパンマンのパンが売り切れになり、ずっと泣いていた子がいた」ことを聞いた。本人としては、楽しみにしていたアンパンマンのパンを手にすることができないことがとても悲しかったことは推察できる。その悲しい感情は泣くことでしか表現できなかったのだろう。
健康に栄養は重要と言っているが、癒しや感情といった日頃あまり意識しないもの影響しているかもしれない。
(読売新聞 2024年11月6および7日の医療ルネサンスの記事を参考として文章を作成しています。)