徳島大学?高知大学との共同開催
「授業について考えるランチセミナー」<大学の授業と著作権 が開催されました。
ご参加いただいた皆さま、大変ありがとうございました。

■開催日時
 第1回 2023年7月13日(木)12:05~12:50
 第2回 2023年7月20日(木)12:05~12:50

■参加者
 第1回 7月13日
  53名(Zoomによるオンライン)
 第2回 7月20日
  43名(Zoomによるオンライン)

■コーディネーター?講師?登壇者
  コーディネーター:高畑 貴志(高知大学学び創造センター)
 第1回 7月13日
  講師:高畑 貴志(高知大学学び創造センター)
 第2回 7月13日
  講師:高畑 貴志(高知大学学び創造センター)

■内容
 第1回
  第1回では、まず著作物とは何か、それについて生じる著作権とは何か、どのような種類や性質を持っているかについて、著作権法等の資料をもとに解説が行われた(セミナーで使用された資料は後述)。さらに、授業で他者の著作物を使用する際に求められる注意事項や、著作権者に了解を得ずに使用が可能な著作物、および著作権者に了解を得ずに使用できる場合について説明がなされた。
 なお、講師から注意喚起として、今月のセミナーでは大学の授業に関連する著作権の現状について、あくまで情報を提供するものであり、実際の運用に際しては個別の事例に即して判断が異なること、今回のセミナー内容を通じて確定的な判断が行えるものではないことについて説明がなされた。

 第2回
 今回は前回(7月13日)に続き、授業において他者の著作物を使用できる例や、その場合の注意事項について説明がなされた。とくに代表的な例として、「パブリックドメイン」となっている著作物、「クリエイティブ?コモンズ」等のライセンスにおける利用条件を満たしていれば使用できる著作物、また著作権法第35条における「教育機関における複製等」を中心とした著作権の「権利制限規定」を満たした場合が示された。
 加えて、現状における新たな動向として、「授業目的公衆送信保証権制度」についても説明がなされた。これはオンライン授業の発展に伴い、授業目的で他者の著作物について許諾が必要な「公衆送信」するケースに該当する場合が増えたことに伴い創設されたものであり、著作権者に補償金を教育機関が支払うことで「公衆送信」に該当する場合でも無許諾で行えるようにしたものである。

本セミナーで講師から示された参考資料は以下の通り。
 ● 著作権法
 ● 全国ICT推進協議会 (AXIES)『すごくわかる授業と著作権』 
 ● 文化庁『著作権テキスト 疯狂体育,疯狂体育app下载5年度版』 
 ● 文化庁『学校における教育活動と著作権(疯狂体育,疯狂体育app下载5年度改定版)』
 ● 授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)『改正著作権法第35条運用指針(疯狂体育,疯狂体育app下载3(2021)年度版)』

■成果と課題
 参加者アンケートを行った結果、「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」という設問において、第1回?第2回ともほぼ全ての回答者から肯定的な回答 (「とても当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」の合計) を得ることができた。また、他の設問においても回答者の大半から肯定的な回答が得られた。

表 アンケート設問「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」回答結果
   第1回(7月13日)   第2回(7月20日) 
とても当てはまる 14(67%) 13 (76%)
どちらかといえば当てはまる  6 (29%) 3 (18%)
どちらかといえば当てはまらない     1 (5%) 1 (6%)
まったく当てはまらない 0 (0%) 0 (0%)
合 計 21 (100%) 17 (100%)

※パーセント表示は小数点以下四捨五入しているため、100%にならない場合がある。
※※その他のアンケート項目の結果はグラフを参照。

 自由記述においては、著作権について最新の情報を得ることができた、授業資料を作成する際に考えるきっかけになったといった意見が寄せられた。また、提示された参考資料についても確認し、理解を深めたいという記述が見られた。一方で、難しい部分が多かった、要点をもっと簡潔にまとめて欲しいという意見、注意すべき点が多く逆に不安になったという感想も寄せられた。加えて、具体的にこういうケースにおいてはどうなのか、といった質問を行った回答者も見られたのは今回の特徴である。
 今回は法律に関連する内容が多く、抽象的な概念について取り扱う時間も多かった。また可否を明確に線引きできない場合も多いため、中には具体的な収穫が得られなかったと判断した参加者もいたと考えられる。より分かりやすいセミナーにするためには、過去の事例を収集する等、参加者の理解を促すような工夫をさらに続けることが求められるであろう。

■アンケート回答結果
 第1回 (n=21)

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 第2回 (n=17)
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■セミナーの模様(アーカイブ動画より抜粋)
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ご不明な点などございましたら,下記アドレスもしくは,電話でお問合せください。
教育支援課教育企画係 メール:kykikakuk@tokushima-u.ac.jp 
           電 話:088-656-7679 内線(82)7124

徳島大学全学FD推進事業も紹介していますのでぜひご覧ください!
http://www.tokushima-u.ac.jp/highedu/reform/

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