FD?SDセミナーは日常的な教育活動ですぐに役立つ知識、スキルを参加者間で共有すること、また教育?学生支援に関するテーマについてディスカッションを行うことを目的に、4回実施しました。
【テーマ】ティーチング?ポートフォリオ入門
【日 時】平成23年12月9日(金)10:30~12:00
【場 所】授業研究インテリジェントラボ
(大学開放実践センター3階)※遠隔配信5地点
【参加対象】本学教職員?SPOD関係教職員
【話題提供者】愛媛大学 教育?学生支援機構教育企画室 副室長?教授
秦 敬治
【内容】
このセミナーでは、まず秦先生より、ティーチング?ポートフォリオとは何かについて簡単にご説明頂いた後、ティーチング?ポートフォリオの国内外の活用状況について、ポートフォリオ作成の効果やメンターの必要性についてレクチャー頂きました。
この講義の後、2種類のワークが進められました。初めの「なぜ?なぜ?ワーク」では、なぜ大学教員になったのか?、将来どんな教員になりたいか?ということを、ペアで話し合うものでした。話の聞き手は「なぜ?」と相手に質問して様々な経験を引き出していきます。お互いの質問によって、教員としての自分を考える機会となりました。また、それを体験することで、ポートフォリオを作成する重要な過程に位置づけられる、メンタリング(個人面談)でどのようなことをするのかが良く理解できるワークでした。
二つ目のワークでは,普段の教育活動から、教育理念を整理するワークを行いました。このワークでは、日頃工夫していること、心がけていること、大切だと考えて実践していることについて、付箋に書き出し、グループごとに整理します。その後、なぜそれをしているのか?どうしてそれが大切なのか?といったようなことを考え、掘り下げていきます。また、ペアになって一緒に考える時間も設けられました。このワークでは、具体的な教育活動から自分の教育理念、そしてそれを証明するための根拠資料は何かというところまで考えていくものでした。
1時間半という短い時間でしたが、ティーチング?ポートフォリオとは何か?体験を通して学ぶことのできる貴重な機会を頂くことができました。
今回は徳島大学での開催となりましたが、この他にも四国地区の大学?短大,高専から遠隔システムを通して参加され、たくさんの質問を頂きました。遠隔システムの準備や設定に奔走してくださった皆様、ありがとうございました。
【テーマ】「共通教育賞」受賞者から学ぶ授業改善
【日 時】平成23年9月9日(金)16:30~18:00
【場 所】授業研究インテリジェントラボ
(大学開放実践センター3階)
【参加対象】本学教職員?学生?SPOD関係教職員
【話題提供者】徳島大学国際センター Gehrtz-三隅友子
徳島大学大学院ソシオ?アーツ?アンド?サイエンス研究部 有馬卓也
徳島大学大学開放実践センター 金西計英
【内容】
今回は、2010年度前期?後期「共通教育賞」受賞のGehrtz-三隅友子先生(日本語7、日本事情Ⅳ)、後期「共通教育賞」受賞の有馬卓也先生(中国占夢小説研究)、金西計英先生(情報メディアと教育)に、学生から高く評価されるまでの経緯や授業で工夫されている点をご紹介いただきました。
三隅先生からは、対話を重視したプロジェクトワーク型の授業をされており、協同学習、学習?プロジェクトの成果発表等を通して、現実の学び、学生の主体的な活動、体験を重視した授業についてご紹介頂きました。
有馬先生からは、学生のモチベーションを高めるために工夫されていること、受講生との約束をつくり徹底すること、成績評価の仕方を明確に伝え、きめ細やかなフィードバックを行うこと、具体的な授業の工夫点について多くの事例をご紹介頂きました。
金西先生からは、大人数授業における学生主体の学習をどのように実現されているのか、グループ学習を中心に行う「橋本メソッド」や、学生と教員とのやりとりを行う「大福帳(シャトルカード)」を取り入れた授業についてご報告を頂きました。
それぞれの先生方に、授業改善のヒントになる戦略や工夫点について、具体例を通してお話頂きました。
【テーマ】学生と共に進める徳島大学のFD&学生支援の展望
【日 時】平成23年6月30日(木)16:30~18時00
【場 所】授業研究インテリジェントラボ
(大学開放実践センター3階)
【参加対象】本学教職員?学生?SPOD関係教職員
【話題提供者】徳島大学総合科学部2年 今井早苗
徳島大学総合科学部2年 野勢祐樹
徳島大学大学開放実践センター 日置善郎
徳島大学大学開放実践センター 吉田 博
【内容】
徳島大学における学生参加FDの推進や学生支援の実質化のため、徳島大学の自主的な学生団体(Ways!、しゃべり場企画チーム)より、活動目的、活動報告等がなされました。これらの学生団体は2010年に11月に発足し、新入生への履修支援活動、学生と教職員が集まり、テーマに応じてコミュニケーションを行う場(しゃべり場等)の提供など、学生自身が企画し自主的に活動を進めています。この他、教員より全学FDの紹介、他大学で行われている学生が参画するFDや学生支援の事例紹介を行いました。その後、徳島大学が目指す学生を巻き込んだFDや学生支援とは何か、FDや学生支援に参画する学生をどのように位置づけるか、またその学生と教職員との関係について、具体的に何ができるか等に関して全体で自由討論を行いました。討論では、学生がFDに関わるべきかどうかについて、学生?教員の考える「良い授業とは何か?」、FD?SD活動に参加しない教職員、学生の意識をどのように変えるか、といった事について、学生、教職員を交えて活発に議論がなされました。このような機会や場をつくることで継続して議論し、徳島大学をよりよくしていくための活動を協働で行うことの重要性が共有されました。
【テーマ】授業時間外の英語学習支援体制について
【日 時】平成23年5月20日(金)16:30~18:20
【場 所】授業研究インテリジェントラボ
(大学開放実践センター3階)
【参加対象】本学教職員?学生?SPOD関係教職員
【話題提供者】徳島大学大学院ソシオ?アーツ?アンド?サイエンス研究部
福田 スティーブ 利久先生
徳島大学国際センター 坂田浩先生
徳島大学全学共通教育センター ギュンター?ディルク先生
総合科学部4年 藤川夏美さん、総合科学部3年 奧野啓輔さん
【内容】
先ず坂田先生より「英語学習に求められるもの」というテーマで英語学習理論が紹介され、本学の英語学習環境が概説されました。その中で多くの学生は「英語力を伸ばしたい」というと思っているが、どうやって伸ばせばよいか分からず不安を感じている現状が報告されました。そこでは英語教員の仕事として、授業外で英語を実際に使う場所を作るため、留学生と話をする「チャットルーム」の取り組みが始めたいきさつが紹介されました。次に福田スティーブ先生より3年目となる「英語サポートルーム」の取り組みが紹介され、その理念は真の学びを目指した寺子屋にあることが強調されました。つまり「学び」は一人ではなく他者との相互交流によって行われることが成人学習理論を紹介されながら説明されました。次にこの「英語サポートルーム」によって英語力を伸ばし、自己啓発をやり遂げた例として、「英語サポートルーム」の経験談が、総合科学部4年の藤川夏美さんと3年の奧野啓輔さんから発表されました。2人は「英語サポートルーム」が自分たちにどのような素晴らしい効果をもたらしたかを詳細に紹介してくれました。最後にディルク?ギュンター先生から「英語サポートルーム」の課題や今後の企画についての展望を述べて頂きました。その後多数の参加者との熱のこもった討論が英語と日本語を交えて行われ、終了予定の時刻を20分オーバーして閉会しました。
【主催】
徳島大学大学教育委員会?FD専門委員会
四国地区大学教職員能力開発ネットワーク